朧のLesson初級編

明けましておめでとうございます。年明けてから更新まで3か月経過したので実質≪死せる生/Living End≫。元々CSのレポートとかのためにしかブログを更新する意志がなかったので、CSにほとんど出てなかったのも相まって全く更新することがありませんでした。しかし、春は出会いと別れの季節、4年で大学を卒業することもあれば4年で大学を出る人もいるし、8年も大学に居座る≪大いなるガルガドン/Greater Gargadon≫もいるわけです。そうした変化に思いを馳せていたら、これから先ブログなんて更新する機会が一切なくなることもあるのかなあと思い、書けるうちに書いておこうという思いが強くなったことや、ブログを書けっていう圧力もあったこの機会に書いてみることにしました。


1. オボロティガウォックを触る動機
エリア戦でぱんくろう選手が使用して優勝するところから始まり、南関東のトッププレイヤーたちもCSなどで使用して話題になったオボロティガウォック。元々ドローが強くて、相手のアクションに対応するタイプのデッキが好きなのもあって興味はあったものの、ニコル・ボーラスを買いたくなかったためリアルで所持するには至りませんでした。しかし、チェンジザドンジャングルの調整パーツとしてボーラスを購入する必要に迫られたため、値段分遊んでやろうという現金な思いからこのデッキをチェンジザと並行して調整することにしました。

2. オボロティガウォックとはなにか?

オボロティガウォックというデッキタイプは、その名の通り≪月光電人オボロカゲロウ≫のルーティング能力を用いて大量にドローすることで≪絶海の虎将ティガウォック≫のコストを軽減させて、大量ドローと展開を行うコンボ要素を持ったデッキです。このデッキはオボロカゲロウのルーティング能力を効率良く使うためにデッキを多色化しなくてはならず、積極的にカードをプレイしない色についてもある程度の枚数を確保するという構築上の制約があります。
オボロティガウォックの魅力は、なんといっても構築の自由度です。オボロ自身の軽さやクロスファイア2ndやパラスキングといった、オボロティガウォックのギミックとシナジーしつつ打点を形成するカードの存在からアグロデッキ調で構成することもできる一方で、多色化するために採用するカードはなるべく手札からプレイする機会の少ないトリガーを中心にマナベースを構成することや、5色デッキの都合でほぼ全てのメタカードを採用できることからシルバーバレット戦略が肯定されやすいこともあり、コントロールとしてデッキを組むこともできます。
現状では、アグロよりコントロールとして組むほうがデッキの主旨に適していて強いのではないかと考えます。アグロで組む場合はリソースを拡充する手段としてだけでなく、展開の手段としてのオボロカゲロウの意味合いが強くなり、早いターンにオボロを絶対に引かなければならないという風になってしまいます。一方、コントロール型のオボロティガウォックなら、ダイスベガスやチェンジザといった追加のリソース確保の手段が用意されていることでオボロに頼らなくてもある程度のリソースの確保ができることや、その他のドローソースがあることでティガウォックに繋がらなくても単純なルーターとして運用しやすいことからも、コントロール型が有力であると思います。


3. オボロティガウォック特有のカード採用

オボロティガウォックのデッキリストを眺めると、かなりのプレイヤーが「理解できない」「カード散りすぎ」と思うことが予想されます。 実際にオボロティガウォックは40枚しかないデッキのなかで平気で20種類くらいカードが入ってることもありますし、こうした感想が浮かぶことは自然です。しかし、オボロティガウォックにはこのような散らかった構築を肯定する材料や散らかっていたほうが好都合だったりする事情がそれなりに存在します。
まず、構築が散っていても問題ないポイントとして、オボロが持つ破格のルーティング能力があります。マナが5色の状態でオボロをプレイしてティガウォックをキャストするとデッキが8枚掘れます。不要なカードはオボロでボトムに送り返してしまうことで、少ない枚数のメタカードでも対戦相手に対して有効なカードをキープしやすいという強みがあります。この強みを活用することが、オボロのリストが散っていることを肯定してくれます。
その他にリストが散っているほうが都合が良くなるポイントとして、マナベースがあげられます。このデッキが序盤のマナにおいて目標としているのは「青マナを2枚含む4色以上の状態」、つまりオボロカゲロウ+ティガウォックが4ターン目に成立する状態です。それを達成しやすくするために、似た役割のカードはなるべく散らして採用することがデッキの出力を高めることにも繋がります。具体例として、


・多色の呪文トリガーを4枠採用しようと考えている


・最有力は≪テック団の波壊GO!≫である


という状況になっているとします。普通のデッキならあとはほとんどテック団が環境に適している呪文トリガーなのかなどを検討して終わりだと思いますが、オボロティガウォックはここに自分の都合が色濃く反映されます。例えば、青と黒以外の何らかの文明の枚数(今回は赤が足りないと仮定します)が不足していると、赤が足りないことで他の赤のメタカードを使うことが難しくなることや、オボロカゲロウを最大出力でプレイしにくくなるという不具合が発生します。その状況を回避するために、テック団と役割が似通っていて、かつ不足している色を補うことができる他のカードと分散することがあります。もし赤が不足しているようなら、テック団と同じサイクルの≪ハムカツ団の爆砕GO!≫あたりが候補として考えられます。この選択は、一見受けとしての質が若干下がる選択をしているようにも見えますが、自分が能動的に動きやすい基盤を作っていることで、トータルとしてはデッキを強くする選択になりえることがあります。これが僕の考える、オボロティガウォックがリストを散らす理由です。


まとめ

本当はここからオボロティガウォックの構築とかを載せたりするべきなんだと思うんですが、現状のベストな構築が分かっていないこと、リスト自体が散りすぎていて一般化できなそうなこともあって、リスト紹介は割愛させていただきます。「この黒豆男爵1積みがすごくてー、ホワグリ以外にマナ回収もできるだけでなく上はチェンジザドンジャングルのアンチカードとして(メガネクイクイクイッ)」見ても仕方ないと思うので。最近は有料記事とかもあるし、もっと親切なのはそっちでお願いします。


あと、遅ればせながら"TrySail 2nd live tour the TrySail odessay"とか"TryAgain"出たあとのTrySailメタゲームブレイクダウン(?)とかもあるし、今週はさくらCS、来週末は茨城CSもあるんでもしそれで気が向いたらまた更新しようと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。