人(ちゅ)になった自分を人(ひと)だった自分が追いかけてきた

2019年の年の瀬は、声優オタクにとって衝撃的な1週間となっただろう。

りっか様によるオリックスの若月選手との結婚発表。戸松遥竹達彩奈とアイドル的な人気を全面に出している声優の結婚が続いていた2019年ではあるが、最後の最後に爆弾が落ちてきた。たまにノルソル聞く以外は特に立花理香さん本人のコンテンツを追っていない自分にとって、シンデレラガールズの野球コラボはこんな形でコネクションになったんだなあという驚きこそあれど、大したショックはなかった。

2019年末は立花理香の結婚に続き、女オタどもに勝ったなガハハこと千本木彩花さんが男性声優の畠中さんとの結婚発表、ちなヤクおばさん松嵜麗も野球関連で知り合った男性と結婚発表、木村珠理が結婚&第一子出産報告、自身のラジオ配信を畳んでスタッフから結婚祝いをもらったなどと噂があるように、女性声優の結婚報告が雪崩れ込むように発表されて、なかなかすごいTLが形成されていた。

そんななか、ひとしきりの情報が出揃ったと思われたところで突然発表になったのが洲崎綾さんの結婚報告だった。
洲崎綾といったら僕がシンデレラガールズに真剣だったころの担当、新田美波さんの声優。そこで知るようになって以降は、ラジオを聴くとかアニメも見るようになった。洲崎さんは、最近のアイドル化する声優業界でも怯まずに「結婚したい」と発言したり、ラジオでも結婚相手募集企画とかやったりと攻めっけのある声優さんで、そんな彼女の突然の結婚報告は寝耳に水だった。
僕はtrysailにこそ真剣で、ナンちゃんとかもちさんが結婚したら気絶してしまうかもしれないが、洲崎さんに追ってるものはloveじゃなくてlike(高坂麗奈感)、アイドル的な視点で好きって訳じゃなかったから何もないと思っていた。

しかし、なにか釈然としない気持ちが渦巻いている。この感情はなんなんだろうか。直面したために整理してみた感想が「陰の者にとっての高校時代の恋愛」だと思う。
洲崎さんは結構最近まで、彼氏どうこうとか結婚どうこうという発言をしきりにSNSや配信に乗せていた記憶があるし、スキャンダルもボロもほとんど出さずにここまで来ていたなかでの今日の発表。結婚を前提にお付き合いしている人がいたなかで綺麗に取り繕って今まで通りを押し通してきていたと知った。洲崎さんにそこまで真剣な何かがあったわけじゃないが、フリーだと思っていた気になってた人に相手がいたことをはじめて知ったらこう思うのかな、という感覚。浮いた話なんていつが最後なのか思い出せない自分。雰囲気にあまり馴染めなかったがために、真面目に勉強することと趣味縁だけで乗り切った大学生活の4年間を終えて、今だと奇人変人扱いされている今のふみんちゅとしての自分にはそれなりに満足していると思ったのに、こんなしょうもないことが引き金で「普通のレール」に羨望を求める自分を見せつけられた。陽キャは高校時代の恋愛を取り戻せない美しいものだと言って持て囃すらしい。自分は高校時代の恋愛から1歩も進んでいない。これからどうするんだろう、という感情だけがあふれでた2019年の暮れだった。

朧のLesson初級編

明けましておめでとうございます。年明けてから更新まで3か月経過したので実質≪死せる生/Living End≫。元々CSのレポートとかのためにしかブログを更新する意志がなかったので、CSにほとんど出てなかったのも相まって全く更新することがありませんでした。しかし、春は出会いと別れの季節、4年で大学を卒業することもあれば4年で大学を出る人もいるし、8年も大学に居座る≪大いなるガルガドン/Greater Gargadon≫もいるわけです。そうした変化に思いを馳せていたら、これから先ブログなんて更新する機会が一切なくなることもあるのかなあと思い、書けるうちに書いておこうという思いが強くなったことや、ブログを書けっていう圧力もあったこの機会に書いてみることにしました。


1. オボロティガウォックを触る動機
エリア戦でぱんくろう選手が使用して優勝するところから始まり、南関東のトッププレイヤーたちもCSなどで使用して話題になったオボロティガウォック。元々ドローが強くて、相手のアクションに対応するタイプのデッキが好きなのもあって興味はあったものの、ニコル・ボーラスを買いたくなかったためリアルで所持するには至りませんでした。しかし、チェンジザドンジャングルの調整パーツとしてボーラスを購入する必要に迫られたため、値段分遊んでやろうという現金な思いからこのデッキをチェンジザと並行して調整することにしました。

2. オボロティガウォックとはなにか?

オボロティガウォックというデッキタイプは、その名の通り≪月光電人オボロカゲロウ≫のルーティング能力を用いて大量にドローすることで≪絶海の虎将ティガウォック≫のコストを軽減させて、大量ドローと展開を行うコンボ要素を持ったデッキです。このデッキはオボロカゲロウのルーティング能力を効率良く使うためにデッキを多色化しなくてはならず、積極的にカードをプレイしない色についてもある程度の枚数を確保するという構築上の制約があります。
オボロティガウォックの魅力は、なんといっても構築の自由度です。オボロ自身の軽さやクロスファイア2ndやパラスキングといった、オボロティガウォックのギミックとシナジーしつつ打点を形成するカードの存在からアグロデッキ調で構成することもできる一方で、多色化するために採用するカードはなるべく手札からプレイする機会の少ないトリガーを中心にマナベースを構成することや、5色デッキの都合でほぼ全てのメタカードを採用できることからシルバーバレット戦略が肯定されやすいこともあり、コントロールとしてデッキを組むこともできます。
現状では、アグロよりコントロールとして組むほうがデッキの主旨に適していて強いのではないかと考えます。アグロで組む場合はリソースを拡充する手段としてだけでなく、展開の手段としてのオボロカゲロウの意味合いが強くなり、早いターンにオボロを絶対に引かなければならないという風になってしまいます。一方、コントロール型のオボロティガウォックなら、ダイスベガスやチェンジザといった追加のリソース確保の手段が用意されていることでオボロに頼らなくてもある程度のリソースの確保ができることや、その他のドローソースがあることでティガウォックに繋がらなくても単純なルーターとして運用しやすいことからも、コントロール型が有力であると思います。


3. オボロティガウォック特有のカード採用

オボロティガウォックのデッキリストを眺めると、かなりのプレイヤーが「理解できない」「カード散りすぎ」と思うことが予想されます。 実際にオボロティガウォックは40枚しかないデッキのなかで平気で20種類くらいカードが入ってることもありますし、こうした感想が浮かぶことは自然です。しかし、オボロティガウォックにはこのような散らかった構築を肯定する材料や散らかっていたほうが好都合だったりする事情がそれなりに存在します。
まず、構築が散っていても問題ないポイントとして、オボロが持つ破格のルーティング能力があります。マナが5色の状態でオボロをプレイしてティガウォックをキャストするとデッキが8枚掘れます。不要なカードはオボロでボトムに送り返してしまうことで、少ない枚数のメタカードでも対戦相手に対して有効なカードをキープしやすいという強みがあります。この強みを活用することが、オボロのリストが散っていることを肯定してくれます。
その他にリストが散っているほうが都合が良くなるポイントとして、マナベースがあげられます。このデッキが序盤のマナにおいて目標としているのは「青マナを2枚含む4色以上の状態」、つまりオボロカゲロウ+ティガウォックが4ターン目に成立する状態です。それを達成しやすくするために、似た役割のカードはなるべく散らして採用することがデッキの出力を高めることにも繋がります。具体例として、


・多色の呪文トリガーを4枠採用しようと考えている


・最有力は≪テック団の波壊GO!≫である


という状況になっているとします。普通のデッキならあとはほとんどテック団が環境に適している呪文トリガーなのかなどを検討して終わりだと思いますが、オボロティガウォックはここに自分の都合が色濃く反映されます。例えば、青と黒以外の何らかの文明の枚数(今回は赤が足りないと仮定します)が不足していると、赤が足りないことで他の赤のメタカードを使うことが難しくなることや、オボロカゲロウを最大出力でプレイしにくくなるという不具合が発生します。その状況を回避するために、テック団と役割が似通っていて、かつ不足している色を補うことができる他のカードと分散することがあります。もし赤が不足しているようなら、テック団と同じサイクルの≪ハムカツ団の爆砕GO!≫あたりが候補として考えられます。この選択は、一見受けとしての質が若干下がる選択をしているようにも見えますが、自分が能動的に動きやすい基盤を作っていることで、トータルとしてはデッキを強くする選択になりえることがあります。これが僕の考える、オボロティガウォックがリストを散らす理由です。


まとめ

本当はここからオボロティガウォックの構築とかを載せたりするべきなんだと思うんですが、現状のベストな構築が分かっていないこと、リスト自体が散りすぎていて一般化できなそうなこともあって、リスト紹介は割愛させていただきます。「この黒豆男爵1積みがすごくてー、ホワグリ以外にマナ回収もできるだけでなく上はチェンジザドンジャングルのアンチカードとして(メガネクイクイクイッ)」見ても仕方ないと思うので。最近は有料記事とかもあるし、もっと親切なのはそっちでお願いします。


あと、遅ればせながら"TrySail 2nd live tour the TrySail odessay"とか"TryAgain"出たあとのTrySailメタゲームブレイクダウン(?)とかもあるし、今週はさくらCS、来週末は茨城CSもあるんでもしそれで気が向いたらまた更新しようと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

続・終物語CS 参加レポ

11/10の土曜日、劇場版の続・終物語の公開がスタートしたので観に行くことに。筆者は化物語から宵物語まで読むくらいにはなんだかんだこのシリーズを追ってるし、正直冗長な文章よりアニメのほうがこの作品は映えると思ってたので最初から期待は高めでした。


1回戦 他の映画の予告 ×


シュガーラッシュ、くるみ割り人形などディズニーピクサーの作品やミニオンの新作などが流れてて「ほーん、年末はこんなのやるのかー」と油断して見ていたところに突然ある文字列が飛び込む。


「週間少年ジャンプ最長連載ラブコメ、ついに実写化!」


アニメ化したキャストに期待して原作買ったら死ぬほどつまらなかったこと、謎のキムチ、クズすぎる主人公、引き延ばし用の負けヒロインたちなどどうしようもないことばかり思い出すはめに。
しかも実写は原作の千歳に寄せてるからかなり無理のある金髪でもはやコスプレみたいだし、予告の段階で鶫はいないが万里花はいる。思い出置き場に鍵が2種類以上置かれてバーンされ、キャンセル出ずに負け。



本編は特に言うこともなく概ね満足です。ニセコイという事故はありましたが、これまでの暦の後悔や失敗と向き合うという続・終物語のテーマはここまで本編を追ってきたからこそ色々感慨深いところもあるし、ある種蛇足な部分もあるからこそ映画って形でのボーナスだと思います。本編の最終章を映画でやってはいけない(カメンライド)


エンディングのazureとか内容も色々書きたいですが、ブログに書き起こして一番インパクトがありそうなのがニセコイの予告だったのでこうなってしまいました。セカンドシーズンくらいまで見たけどその後追ってない、くらいならアニメで憑物語と終物だけ見て映画を見れば十分に楽しめると思うので、興味があったら是非見てください。

最近の環境への愚痴

周りとこの話で盛り上がったので日記程度に


最近かなりDM熱が冷めている。イカサマとか金銭トラブルとか良くない話も聞くけれど、自分の中でどうもDMっていうゲームそのものへの不満もかなり持ってるなあと気付いたので愚痴を書いてみようってなった。


まずは一瞬で終わる試合について。新DM環境を迎えるにあたってのクリエイターズ・レター内で、DMはスピード感を重視しますと記載されていたが、そう知らされて蓋を開けてみたらスピード感っていうのが極まって1分座ってるだけで試合が終わるようになった。まずスピード感以前にゲームをやった感がねえよ。


新DMのスピード感以外の柱として据えられていたなかにシールドトリガーによる逆転ってのがあった。去年単騎ラフルル刷りながら面の皮厚いなーなんて言ってたけど、まさか轟轟轟ブランドとかいうシールドトリガーか全く同じカードを使う以外ではほとんど対処できないカードを刷ってくるなんて思わなかった。いや、特攻人形ジェニープレイするより前に全うに殴られて死ぬと思わないじゃん?シールドトリガーで逆転っていうよりシールドトリガーを使わされてるって印象が強くてこれもあまり楽しめていない。


最後に細かいストレスを積み重ねるカードが増えたなあってのも気になる。ちょっと前に話題になったテキスト不備。どこからプレイするかをごっそり省くとか見せるって一文忘れるとか果てはテキスト誤植してるとか。昔からなかった訳じゃないけど最近は輪をかけて目につくなあと思う。あとポクチンちんとか。話題になることを先行させたであろうふざけたネーミングも気に入らないが、効果にデッキシャッフルが何度も絡んでその度にゲームが止まるからかなりテンポが悪くなる。そのくせループパーツってなんなんだよこいつ。


とりあえず環境への不満はこんな感じ。自分が使ってるガリュザークとかでさえ、デザイナーズ以外のデッキがトーナメントシーンで使用することをあまりに強く制限している点で良いデザインだとは思わない。僕自身もしかしたら期待しすぎなのかもしれないけれど、これだけ不満があっても情報とかは追ってるあたり、改善してくれるんじゃないかと一応信じてるのでなんとかなってください。

ラッカTrysailの構築について

ブログを更新しろと脅されました。なので、ブログを更新します。


使用デッキ ラッカTrysail t ClariS

adrenaline! 4

オリジナル。 4

ホントだよ 4

パーリ☆パーティ 4

WANTED GIRL 4

whiz 4

かかわり 4

sail out 4

SHIORI 2

ホログラム 2

ルミナス 1

reunion 1

clever 1

ヒトリゴト 1


各カードの採用理由について


・adrenaline!

PVが強い。さぎりがかわいい。作者が僕のtwitterをブロックしない。4枚


・オリジナル

CSでとんでもクソカードで負けたら聴くようにしている。語りたいよ キミの素敵 オリジナル。
先週のいばらきCSでは3-1ラインでワイルドシールドクライマックス2枚で朱雀が解体されたあとラビリピト1ハンデスからルネッザーンス飛んできて盾削られたあげくグリギャンがザンジェットW7で負けました。いっぱい聴きます。4枚。


・ ホントだよ

歌詞がぐうかわ。DM声豚界隈の王もイチオシ。推しの幸せはファンの幸せ。単推しが無限に増えるのは博愛主義の現れだった…?4枚。



・パーリ☆パーティ

ライブで盛り上がるらしいけど陰の者極めすぎてイベント行かないから分からない。でもこの曲は好き。ところでどきどきして振り返ったらいた恐るべきマカロンドラゴンってなんですか。4枚。


・WANTED GIRL

タイムボカンのOP。15秒CMのナンスの手を横でくいくいが好き。この次の日シングルのtruthと似た感じになるのが残念だがあとは文句なし。4枚。


whiz

暦物語のOPとかだったような。もちょの自転車乗れないエピソードとそれをネタにした1stライブの寸劇が好き。卍 スカイ 卍。4枚。


・かかわり

僕あまりふだん言ってないんですけどまどマギ好きで、本編と映画はもちろんおりこ、かずみ、たると、すずね、TDFとアンソロジー読破してるくらいには好きですよね。だからマギレコ成功してアニメ続編やってくれないかなあと思ったら延期連発でタイミング逃したのもあって微妙に過疎ってます。マギレコ、おもしろいからやろう!

本編とほどほどにマッチした歌詞好き。裏表も本音も全て受け入れて進もう。


・sail out

Trysailの航海とかそういうコンセプトと噛み合ってるの好き。youthful dreamerとどっちにするか悩んだけどこっちで。4枚。


SHIORI

終物語のED。扇ちゃんに別れを告げてからのこのEDがよかったため採用。2年越しに再出発した老倉、初代怪異殺しと決別した忍、暦本人、誰視点とも取れる感じがすこれる。枠の都合で2枚。


・ ホログラム

クララとアリス体制が切り替わるとかなんとかの頃に出たのもあって印象が強い曲。違うレールを進む背中にさよならとか深読みしたくなる。枠の都合で2枚


・ ルミナス

reunion


クララとアリスは終わった。いくら呼んでも戻ってこない。再現できないのは制限カードなので1枚。



ヒトリゴト

アニメタイアップが少なくなった時期を脱却したターニングポイント。ironyとかnexusとかで大きなインパクトをもたらしたClariSが戻ってきた感じがして好き。


・clever

最後まで悩んだ1枠。クオリディアコードのED。曲は好きだし本編もまあまあ面白かったけど作画がやばかったため1枚のみ。ゆうまたそがやってたおにいの状況と噛み合っててよかった。作画があれだったから小説版なら面白いだろ!と買ったものの、渡航さんもしかして俺ガイルみたいな話しか引き出しがなくてそういうのしか書けないんじゃ…?って疑わしくなるだけだった。



キモオタの推しの曲はどうでもいいけど、デッキ紹介に「枠の都合」「強いから4」だけを連発するのやめよう!他の4積みとどこで劣るから枠の都合となるのか、そういうところを書いてください!

赤青バスターリペア調整録

制限カードがかかって弱体化したデッキってかなり回したくなるんですが、もしかして僕だけですか。


ウララーやワルスラ、ニヤリーゲットが制限になった第1週目に開催された第11回さくらCSに参加してきました。そこで使った「赤青バスターリペア」について色々書きたいと思います。


1 なぜバスターを練ることにしたか


新制限が施行されたのは今週ですが、発表自体は先月のWHF内で行われていました。そのため、既にdmvaultなどではニヤリーゲットらがなくなった後の環境が試験的に大会で導入されていました。
当初はリアルの動きと同じように赤単ブランドやロージアなどが有力視されていたものの、時間の経過とともにドギラゴンバスターが増加していきました。

当初デスザークを使うことを検討していた自分にとって、バスターの増加は喜ばしいことではありませんでした。しかも、増加したバスターは白を採用したタイプが多く、ミクセルや防鎧、オリオティスジャッジなど、従来仮想敵として存在していた赤青バスター以上にデスザークにとっての脅威や裏目が存在するデッキになっていました。

そのため、ここからはバスターに勝てるデッキを模索していくことにしました。バスターに勝てるデッキを模索する上で求める要素は

・ミクセルや防鎧に弱くない、もしくは出されてもある程度処理できる

・ジャミングチャフが通ったら負け、というようなことがない

・オニカマスまたはデスマッチビートルを採用できる

・デモンズライト、GWDのように早い段階から盤面の小型クリーチャーに干渉する手段がある

あたりを課題にいくつかアーキタイプを検討しました。しかし、このハードルは思っていたよりずっと高く、ほとんどのデッキがこれらの課題をクリアできずに没になりました。それでも、ひとつだけこの課題を解決してくれそうなデッキが見つかりました。それが「ドギラゴンバスター、特に青を採用したもの」だったのです。


2 先行しているリペアへの不満


ドギラゴンバスターというアーキタイプは人気も実力もあるため、一気に研究が進んでいきました。前環境では赤青に対する優位性が弱く十分に活躍できなかった赤緑白(リース)タイプだけでなく、環境第1週目の土曜日付けで赤青のデッキパワーの不足をシドやオリオティスジャッジ、メメントでカバーした赤青白(トリコロール)タイプも登場し、早速結果を残しました。

これらのデッキを自分でコピーし回してみるといくつもの疑問点が出てきました。

① リース剣への疑問点


・トゥリオが遅い

遅い相手にジャミングチャフを使うから、トゥリオで恒久的なドローソースにすればいいというアプローチは構築としては噛み合っていると思う反面、仮想敵はバスターなんだから遅いところばかりに強くなるトゥリオである必要に乏しいなあと感じた。


・ジャミングチャフ+バルチュリスを揃える負担がかなり重い

手札にバスター+バルチュリス+ジャミングチャフを構えつつ5マナ用意し、場にクリーチャーを2体並べるというコンセプトがリソースをプラスにするカードがトゥリオしかないデッキではハードルが高すぎると感じた。これを決めたい相手だからといって設計図でトゥリオを回収するのもなかなか違和感があった。


トリコロール剣への疑問点


・マナセットに裏目がある


多色の枚数とかマナベースはギリギリ許容できるものの、初手でレティーシャをセットするとグレンニャーが、バスターをセットするとドレミが出ないなど、ちょくちょくマナセットに裏目がつきまとうことがありました。また、2ターン目の動きにドレミを選択すると次のターンに仮にドルガンチュリスをプレイしようとすると赤単色が要求される、グレンニャー→シドの場合も青単色もしくは白単色が要求されるなど、見た目以上にガタガタの色基盤に不満がありました。


・バスターがなかなか走らない


赤青バスターのウィニービートという面を伸ばそうとしたトリコロールバスターでしたが、デッキからバスターのパーツを探す手段が全てキャントリップになってしまったためドルガンバスターが揃うということがあまり起きないなあという感想に。ただ、ここはメタビートとしてのこのデッキの特性を正確に把握できてなかっただけかもしれないので要検討。



3 赤青バスターリペア爆誕


上に書いた2つのアーキタイプの利点を残しつつ、欠点の改善を試みた結果、前環境での赤青バスターをリペアしていく形が正解ではないかという結論に。そうしてできたのがこれ。




安定してバスターを走らせるために、限界までサーチにターンを使えるようにデッキ単位でバルチュリスをサポートすることを目標に構築しました。


採用カードについて

今までの赤青バスターでは見かけなかったところを中心に紹介したいと思います。


・ゴーゴージゴッチ

14枚目以降のバルチュリス支援ウィニー。バスターやチュリスなどのコンボパーツを回収して手札消費を取り返しつつしっかり打点にもなる。今回の構成だとバスターから射出する2打点にもブリキン将軍を採用しているため結構器用に振る舞えた。


・奇術士 ディール/本日のラッキーナンバー!


これはリースバスターの要素を取り入れての採用。ジャミングチャフの呪文封殺は少し過剰に感じたこと、手札に余裕がないなか5マナまで伸ばしていくのがなかなか難しいこと、クリーチャートリガーを蓋もできることから採用。バルチュリスに特化させたため噛み合いもよかった。ゴーゴージゴッチでサーチできないこともあり、ある程度素引きしたいため3枚。


・どんどん吸い込むナウ


後ろに寄せたデッキに対して役割を持つディールに対し、ミクセルやデスマッチなどボードでバスターの展開を邪魔してくるクリーチャーへの対処兼サーチカードとして採用。ここは今回のさくらCSで準優勝した水戸勢人事課さんによるアドバイス


・超DX ブリキン将軍


ゴーゴージゴッチやバルチュリスとのシナジーを期待しての採用。複数枚絡むと宇宙。ドルガンチュリスからチェンジしてブリキン将軍をキャストして簡易ミシュラにもなるしバスターから射出して2点にもなる。色が赤緑なのでカマスで詰まっても最悪キャストしたりもできる。ただ爆発力が致命的にないでそこは一長一短。


不採用になったカード


・プラチナ・ワルスラS


今回の「バルチュリスを強く使う」というコンセプトを徹底するために最後の最後でバルチュリス4枚目に枠を譲りました。進化してしまうため横に展開していけない都合でバルチュリスやラッキーナンバーとあまり噛み合いがよくないこと、ゲームを決めきるまでは至らない1枚の積みカードでデッキプランが散らかるのを嫌った形です。ただ、雑に強いカードであるのは間違いないし実際にオニカマスで盤面が膠着した結果負けてる試合もあるのでもう少し考えてもよかったです。


・勝利の道標レティーシャ


1マナ目に置くとグレンニャーが出ないことに無限にひりついたので入れませんでした。デッキのテンポを重視して赤青にしてるということもあり、レティーシャを積むと一貫性がないなあと思いました。また、単純に6点で突っ張る動きが環境にマッチしてるとも思わなかったところもあります。


・勝利のアパッチ・ウララー


こっちも6点突っ張るリターンが乏しい印象を受けたことから不採用にしました。今回の試合中もここがウララーなら!みたいになるタイミングもほとんどなかったです。ただ、カードとして強いことは間違いないのでぶれ要素として残すのもありだったようには感じます。



4 終わりに


今回のリストは後ろに寄せたデッキやオニカマスを採用していないバスターに強く出ようと思い構築しました。その読みや方向、運にも助けられ予選は突破できましたが、同じようにバスターを意識してオニカマスを採用したバスターに負けてしまいました。お相手はオボロティガウォックのパッケージを採用していたため、カマスがにらみ合いになってもティガウォックやクロスファイア2ndで打点をしっかり組まれて負けてしまいました。

これから先、バスターの隆盛によってメタクリがオニカマスに変化していくと、オニカマスへの対処に乏しい今回のリストはもう使えないかもしれないなあ、と思い公開しました。ただ、手応えはそれなりにあったのでこれからも機会があれば持ち込みたいなあと思います。ゴクガロイザーハンデスの時はこういってその後一切使わなかったな?


最後に、今回のリストのブラッシュアップを手伝ってくれたゆっきーさんありがとうございました。改めて準優勝おめでとうございます。

新弾眺めての雑感

双極編2弾とエクストラブースターみたいなやつの新規見てなんとなくの感想。


新DM以降デザイナーズデッキをトーナメントレベルで戦えるように!みたいな試みがされてるのかなあと思ってたし、レッドゾーンをはじめとした赤のソニックコマンドが人気も扱いやすさもよくできてたからまあそういう路線で行くのは自然かなあと思ってはいた。


なんかおかしいなあと思いはじめたのはゴールデン・ザ・ジョニーが新規として登場したあたりから。初期のジョーカーズの「リソースが容易に稼げて打点も気軽に組めるが相手の妨害を乗り越える術に乏しいアグロデッキ」という立ち位置を露骨に解決するフィニッシャーが出てきた。別に呪文を1ターンに大量に使うデッキがフレーバー的にあったでもなし、呪文を妨害するコンセプトがジョーカーズに追加されたわけでもないしダイスを否定したい以外になんだったんだあいつ。


極めつけはジョジョジョ・マキシマム。ジョーカーズってそういう路線になるの?ってしか思わないし、単騎とラフルルが規制秒読みのなかこれ刷って、ナッシングゼロには制限かけるのかーって感じ。デスザークのヴォーミラなんかも似たような印象。足りないものは新規で補わせるってやり方を特に顕著に感じさせてくれたカードの1枚。


今回のぽくちんちんとかってやつもだけど、構築の自由度を下げて足りない要素は全部新規でなんとかするってスタンスがデザイナーズデッキのあるべき姿だって本気で思ってるからこうしてやってるのか?2ブロック向けに墓地対策多少あってもいいかな?と思ってたところはあるけど、だからといってなんでアーキタイプそのものを否定するような効果までつけたのか?インフレだからどうこうでは否定しがたいレベルのカードパワーと露骨なパワーラインに椅子から転げ落ちた。何を思って作ったのかぜひお話してほしい。